対話する美術/前衛の関西

 西宮市大谷記念美術館の開館40周年を記念して、戦後から今日にいたる関西の現代美術を紹介する展覧会「対話する美術/前衛の関西」を開催します。
 当館のコレクションは日本とフランスの近代絵画を中心としたものですが、1972年の開館以来、現代作家の展覧会を積極的に開催し、作品の収集につとめてきました。その長年の取り組みの成果であるユニークな作品群は、戦後関西の美術シーンの一断面を浮かび上がらせるものとなっています。
 また一方で、美術作品とは、作品それ自体で完結するものではなく、時代やジャンルを超えて別の作品とつながることで新たな意味を生み出していきます。とくに、形式にとらわれない現代美術と呼ばれる表現は、見る者の創造的思考を引き出し、多様な解釈を成り立たせる可能性を秘めています。
 本展は、互いに共鳴し合う要素を持った作品を対話するように配置し、その空間から立ち上がる無数の意味を感じとることにより、作品と私たちとの対話をもうながしていこうとするものです。そしてこの試みが、すぐれた関西の現代美術をあらためて紹介する場となり、また多くの先端的な表現を生み出してきた戦後関西の美術シーンの特質について再考する機会となることを願っています。
出品作家  須田剋太、津高和一、泉茂、元永定正、白髪一雄、村上三郎、山口牧生、森口宏一、奥田善巳、
      鄭相和、松谷武判、木下佳通代、植松奎二、渡辺信子、藤本由紀夫、石原友明、パラモデル

主催:西宮市大谷記念美術館
後援:西宮市、西宮市教育委員会

tsutaka  izumi 
津高和一《転移》1961年                  泉茂《BS5053》1963年
motonaga          uematsu 
元永定正《作品 65-1》1965年               植松奎二《まちがってつかわれた机 - 浮》 1994年
fujimoto          paramodel 
藤本由紀夫《SUGAR I》1995年              パラモデル《残存と消失の風景 #011》2010年
展覧会ちらし

会期

2012年6月9日(土)~7月29日(日)

休館日

水曜日

開館時間

午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

入館料

一般300円/高大生200円/小中生100円
*西宮市在住65歳以上の方は無料(要証明書呈示)
*ココロンカード・のびのびパスポートを呈示の小中生は無料
*身体障害者・療育・精神保健福祉手帳などを呈示の方は無料

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